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大砲は打てないが、心の大砲は唸る!

大砲は打てないが、心の大砲は唸る!

City Gallery 2320
榎忠展覧会 祭りの日には大砲を鳴らせ!
6月12日(土)~29日(火) 12時~19時
土・日・月・火(水・木・金休廊)

”忠(chu)さん”の呼び名で親しまれている現代美術の草分けともいえる美術家・榎忠さんの展覧会が、これまた現代美術の草分けともいえるレジェンドギャラリー・city gallery 2320で開催!
ギャラリーは長田の民家なので、タイトルのように「大砲」は鳴らせないけど、写真や紙もの主体で、これまでの忠さんの活動を目の当たりにできる。榎忠さんのこれまでの美術活動は、まさに奇想天外、誰もがなしえなかった、また考えられもしなかった独創性の爆発の連続。場所も時も形も選ばず、ただ表現したい物事を体を使って実現させる美術かくあるべき、の見本。
ハプニングと呼ばれた体を使ったパフォーマンスで日本中を震撼させた後は、鉄の大型作品が生み出され、その真骨頂は1979年の山口組組長の自宅に向けられた大砲のオブジェ”LSDF{Life Self Defense Force}”、1981年ポートピア博覧会で披露された電車の車両一両を丸ごとベースにした巨大戦艦のような”スペースロブスター P-81”へと昇華する。その後もLSDFをテーマに据えた反抗犯行作品を生み出し続けておられる極めて希少な現代美術家、それが榎忠さん。
フライヤー中面に書かれている大砲にまつわるエピソードには抱腹絶倒、ぜひお読みください。

またEVERYDAYLIFE ART (ノマルエディション刊 2006年)、書籍「百代の過客」などの貴重な出版物、ポスター、そしてオリジナルグッズとして[LSDF]ステッカー、大型(A2 サイズ)写真(高級印刷)3 種類と、広報用ポスター(榎忠サイン入)セットなどが販売されるそうで、この機会にぜひ榎忠作品を手に入れたい。

榎忠さんのことをよくご存じない方は
2018年にArt Logueに掲載されたインタビューがわかりやすいのでぜひ。
https://www.artlogue.org/node/4134
またTimeTripKOBE mookにもご登場いただきましたので(記事添付)、よければこちらもご覧ください。

榎忠展 祭りの日には大砲を鳴らせ!
City Gallery 2320
神戸市長田区双葉町2丁目3-20 tel 078-611-4959
6月12日(土)~29日(火) 12時~19時
土・日・月・火(水・木・金休廊)
http://www.citygallery2320.com/WW/product.topnews.html
https://chuenoki.com

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ビックリ・ワハハな知的表現のるつぼ

ビックリ・ワハハな知的表現のるつぼ

GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ
神戸ゆかりの美術館

今や世界の共通言語であり、日本の代表的文化となった漫画=MANGA、そのルーツとなる江戸戯画から明治・大正期の諷刺漫画雑誌、昭和戦中期の子ども漫画など、作品・資料を通じて日本の漫画の変遷をたどる貴重な展覧会。
この時代の漫画的と言える表現の現代と大きく異なるところは、それらの多くが大人社会に向けてのものである点だ。
社会情勢、日常生活を取り巻くさまざまな環境変化を鋭く鳥瞰し、それらを豊かな批判精神、ユーモアいっぱいに繰り広げる極めて知的な表現であり、また強いメッセージ性を備えた社会性あふれるメディアとなっていたことに改めて驚かされる。
江戸時代の戯画、大津絵、浮世絵、そして北斎漫画などはこれまでにもさまざまな形で取り上げられているが、今回の展示で特に興味を惹かれるのは、明治、大正時代だ。
ポンチ( Punch 西洋風の風刺画・漫画)、珍聞、”ザ・ジャパン・パンチ”、”TOBAE”、”東京パック”、”大阪パック”などなど、漫画とはいえ、その自由な視点、高度な表現技術は現代においてもセンセーションを巻き起こすに違いない。
強烈なインパクトを持ち、想像力を掻き立てられる愉快さに満ちあふれている。
時間をかけてゆっくり中身まで味わって楽しみたい展覧だ。
ちなみにタイトルのGIGA・MANGA は江戸戯画、近代漫画とのこと。

神戸ゆかりの美術館
神戸市東灘区向洋町中2-9-1 神戸ファッション美術館1F
TEL : 078-858-1520
前期~6月13日、後期:6月15日~7月18日
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日
入館料
一般1,200円(1,000円)、大学生600円(500円)
※( )内は20名以上の団体割引料金
※学生証・生徒手帳を提示の小中高校生は無料
※神戸市居住の65歳以上の方は一般料金の半額

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強く語りかけてくる 大人の幻想ストーリーテリング絵画

スーパームーン皆既月食 明石市立天文科学館からオンライン中継

赤松玉女 まなざしのものがたり/A Story of Looking
尼崎総合文化センター(アルカイックホール)
5月15日(土)~ 6月13日(日)

赤松玉女が創作活動を始めた1980年代には、不思議な世界観を持った絵本のような幻想的ストーリー性あふれる人物、生物がその作品の中に蠢いていた。作中にどれだけの生き物たちが存在するのかを探索するのも楽しみだった。主役となっている人物は極めて個性が強く、独特のライフスタイル、生き様を映し出していた。その後、イタリアへ渡り帰国後からは人物のポートレイトの主眼が置かれるようになったが、その人物たちの存在感の際立ち方には、思わず絵の前に立ち止まってしまい、その人の人生を創造してしまう魅力があふれていた。ICONOVOGUE(正確な和訳は示されていないが多分”流行雑誌の象徴”だろうか)という女性主体のファッション性豊かなポートレイトシリーズに描かれた女性たちは、本当にエエ女ばかりで、見とれて動けなくなる。そして締めくくりのParallel Stories シリーズでは一転、心の奥底に沈み込んでいる逃れようのない畏れ恐怖が強烈なインパクトを持って襲いかかってくるのだ。
今回の展覧では、一連の活動を四つに分けたストーリー的展覧に構成されている。深く心打たれる展覧だ。

赤松玉女
1959年兵庫県尼崎市生まれ、京都市在住。1984年に京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。油彩、水彩、フレスコ技法等、画材や技法を組み合わせた絵画表現の可能性を研究。イタリアでの創作活動等を経て1993年度に母校の油画専攻教員に着任。2018年度から美術学部長、2019年度から学長を務める。

赤松玉女 まなざしのものがたり/A Story of Look
尼崎総合文化センター(アルカイックホール)
尼崎市昭和通2丁目7-16
2021年5月15日(土)~ 6月13日(日)
10:00~17:00(入館は16:30まで)
火曜休館
5階 美術ホール
一般600円/シニア・大学生500円/高校生以下無料
※障害者手帳等をお持ちの方は半額、その介助者の方は1名無料
06(6487)0806

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見逃すとあまりにも惜しい展覧会! コシノヒロコ展 兵庫県立美術館

Time Trip KOBE MUSIC SALON

見逃すとあまりにも惜しい展覧会!
ファッションやアートを通して感じさせられる人間力
「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-」

すでにあちらこちらでお知らせが上がっていますが、5月12日から再開した兵庫県立美術館でのコシノヒロコ展、とんでもなくパワフルで刺激的な展覧会なので、まだな方はぜひとも見ていただきたいと、念押しご案内です。
こんな時期で沈みがちな心を一転させ、一気に心を踊らせ輝かせてくれます。

世界的デザイナーの展覧ですから展示作品の凄さは言うまでもありません。が、それだけではありません。
展示スペースを最大限に生かしたアイデアあふれる大胆な展示方法、学生たちが提案するチャレンジ創作、次代をキリッと見据えた未来に向けてのメッセージ、ベテラン、なお成長を目指す、その凄まじいまでの精神には、驚きを通り過ぎて自らへの反省にまで至らしめます。
負けてられへん、頑張らにゃ!

生きている限り攻め続けるコシノヒロコさんならではの強いメッセージ
アートは生活の中で必要なものなのです。私は作品の制作にあたっては、生きていく中で今感じたことを表現しています。もし、うまくいっていないと感じる人がいれば、今こそアンテナを張るべきだとお伝えしたいです。自分を取り巻く世界から受け止めたものを取り込み、自分のものにして発信してください。

平日観覧で SNSに投稿したらポストカードをプレゼント(先着500名)
全展覧撮影可能です!バシバシ記念撮影しよう!
Instagram、Facebook、Twitterのどれかに、コシノ展の写真(コシノ展の看板、バナー、展示室内)を投稿。観覧後に、インフォメーションで投稿画像を提示、入場チケットと引き換えに、ポストカード1枚がもらえる。(肖像権にご注意!他の方の顔などが映り込まないように気をつけましょう)

貴重な映像上映も!
「2020春夏コレクション~コレクションができるまで~」
6月18日、19日、20日午前11時から閉館30分前までループ上映

兵庫県立美術館
日時:2021年4月8日(木)~6月20日(日) 10:00~18:00(入場は17:30まで) 月曜日(祝休日の場合は翌日)休館
※緊急事態宣言発令中(5月31日まで)の金・土曜日は、10:00~19:00まで(入場は18:30まで)
電話 : 078-262-1011
展覧会公式サイト : https://kh-exvision.jp

【追加開催】
本来休館日である月曜日ですが、6月7日(月)、6月14日(月)は「コシノヒロコ展」の臨時観覧日として開館されます。