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Relaxin’ Kobe 第一部 ひふみようこ朗読会テキスト
第一部では朗読家のひふみようこさんが、ジャズをBGMに、情感を込めて和歌・短歌を詠みあげます。
お聴きいただく皆さまに噛みしめてもらえますよう、歌の一部をテキストでご紹介します。
【古今和歌集 仮名序】
やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。
世の中にある人、ことわざ、繁きものなれば、心に思ふことを、見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。
花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける。
力をも入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神をも、あはれと思わせ、男女の仲をも和らげ、猛き武士の心をも慰むるは、歌なり。
【若山牧水 短歌】
「白鳥は かなしからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ」
「さびしさの とけて流れて さかづきの 酒となるころ ふりいでし雪」
「白玉の 歯にしみとほつ 秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけり」
「幾山河 越えさり行かば 寂しさの 終(は)てなむ国ぞ 今日も旅行く」
「山奥に ひとり獣(けもの)の 死ぬるより さびしからずや 恋の終わりは」
【竹取物語】
原文と現代語訳を混ぜた、ひふみようこオリジナル編集バージョンでお届けします。
【女】
女(ひふみようこオリジナル詩)
あなたに寄り添い ふんわりと囲み
隙間なく離れず 包みこむ
穏やかな光は すべらかで潤沢な水のように
あなたを寛がせ 解き
高く羽ばたくあなたを
微笑みの翼で掲げる
風がカサコソと 葉っぱを揺するが如く
かすかに心乱されても 欲する処を目指しいける
暖かく柔らかく
深く 嬉しく
「元始女性は太陽であった。」平塚雷鳥
「黒髪の 乱れも知らず うちふせば まづかきやりし 人ぞこひしき」和泉式部
「やは肌の あつき血汐に ふれもみで さびしからずや 道を説く君」与謝野晶子